既視感と対照的現象に趣を感じること


今から4年前、ちょうどこれから開幕を迎えようとしているリオ五輪の男子サッカーチームのメンバーの多くは群馬で暑い夏を過ごしていた。

天気は快晴。気温は35℃を大きく超え、多湿で日陰のない超炎天下の中でU-18世代のクラブユース日本一をかけた熱戦が繰り広げられていた。

あの当時の群馬は本当に暑かった。今も当大会の会場の一つになっている下増田運動場は特に暑さの厳しい会場として知られ、あまりの暑さに自販機が壊れてしまったという伝説を生んだ。この過酷な会場でのプレーを経て、プロの世界へ進んだ選手も多く存在する。

大会屈指の死のグループと恐れられていた2012年大会のグループE。ヴェルディ、セレッソ、レイソル、グランパス。そのまま大会のベスト4でも不思議でない組み合わせとして大会関係者の注目の的であった。そこで後にリオ五輪の代表メンバーとなる中島翔哉(ヴェルディ)と南野拓実(セレッソ)が下増田で激闘に臨んだ。

結果は3-2でヴェルディの勝利。守備の要だった吉野恭平がトップチーム帯同で欠く中、南野に先制点を奪われる苦しい展開ながらも見事、逆転を果たした。中島や丸岡満が個のポテンシャルを存分に見せつける熱戦。なかでもセレッソが1点を追う終盤、南野がヴェルディの最終ラインにハイレベルな駆け引きを仕掛けて、同点ゴールを狙ったシーンは大会史上に残るハイライトだった。気温の高さとともに、現場にいた人々の心に今もなお大きく残り続けている伝説の一戦だった。

あれから4年。このカードはまたもグループリーグで実現することとなった。あの時と同じく死のグループに組み込まれ、グループリーグ第2戦で実現。中島や南野クラスのタレントとして4年後の東京五輪の代表メンバーに名を連ねそうな渡辺皓太(ヴェルディ)と舩木翔(セレッソ)が今大会に登録されていた。しかし4年前と違うのは土砂降りの雨の中、肌寒い気温。同じ群馬かと思うほど、対照的な再戦となった。

渡辺皓太はリオ五輪サポートメンバー帯同のため不在。下級生中心のチーム構成となったヴェルディを支えるのは守備の要である深澤大輝だった。セレッソが圧倒的にゲームを支配するも、ゴール前での身体を張った守備でヴェルディは得点を許さない姿勢を見せる。吉野不在の守備の不安を中島ら前線のタレントが圧倒的な攻撃力で埋めていった4年前と正反対な展開。対照的な現象は気候だけにおさまらなかった。

後半から鈴木冬一を投入し、攻勢を更に強めるセレッソ。しかしヴェルディの粘りが勝り、点の取り合いとなった4年前とは違い、試合はスコアレスドローに終わった。

昨日、第3戦が終えて、グループリーグ全試合を消化。勝ち点と得失点差が並び、抽選でグループリーグ敗退となった4年前のヴェルディ。今回その餌食となったのがセレッソだった。勝ち点と得失点差が並んだが、当該チームの戦績でフロンターレに敗れたため、無念の敗退となった。

4年前の既視感が満載だった2016年大会の死のグループ。その中で対照的な現象もいくつか出てきて、非常に興味深いグループステージとなった。4年前のあの大会、チャンピオンになったのは死のグループの一角だったレイソルだった。今大会、死のグループをくぐり抜けたのはヴェルディとフロンターレ。さて、既視感は続くのか。

#クラブユース

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