千葉県北東部の野球ポテンシャル


高校野球の秋季大会が各都道府県で開催されている。

もう東北あたりでは準決勝・決勝まで消化され、地域大会の出場校が決まった。

センバツ出場のための重要な資料大会となるため、やはり力のあるチームが駒を進めてきているなと感じる。

関東でも神奈川が一足早くベスト4が出そろい、他県はまだ2,3回戦あたりの消化になっている。

このシルバーウィーク、埼玉と千葉の会場に足を運んだ。

かねてから少し気になっていた2人の投手を新チーム始動間もないこの時期に見ておきたいと思ったからだ。

浦和学院・榊原翼と木更津総合・早川隆久。

来春のセンバツ出場有力候補に挙げられているこの2校のエースは共に千葉県北東部の出身だ。

榊原は銚子二中、早川は横芝中の出身。少子化が加速的に進むこのエリアで全国レベルの投手が同学年で2人も出てきたことを非常に興味深く感じていた。

利き腕こそ違えど、2人とも軟式出身。生まれた地域なども含めて共通点は多少ある。

この2人の性質を鑑みて、千葉県北東部ではどのような指導がなされているか。その一端が見られたらいいと考えていた。

9/19(土)、まずは県営大宮球場に出向く。浦和学院の県大会初戦は大宮西との対戦となった。

榊原は背番号1で先発登板。初回は威力のある直球が低めにびっしりと決まり、三者凡退と絶好の立ち上がりを見せる。

しかし2回、3回と内野にエラーが立て続けに起き、ピンチを背負ってからは奪三振主体の投球モードに。

際どいコースがボールになるなど、四死球から毎回のようにピンチを迎えるようになる。

それでも要所はしっかり締めて9回を1失点完投勝利。

三振が欲しい場面で三振を奪い、味方打線がなかなか得点を重ねられない状況でも粘りを見せてくれた。

1学年上のエースだった江口奨理や小倉匡祐のような、技術で翻弄するタイプではなく、あくまで直球で押すタイプ。

直球を中心の組み立てで中盤以降は変化球の配分を増やすなど、9回トータルでリードを変える捕手・梶山直暉のアシストも光った。

現時点での課題はカウントを取れる変化球に絶対的なものが無い点か。

ファールにされてもいいので、最後は直球を投げるための緩い変化球を一つ持っているともっと幅が広がるかなと感じる。

直球の制球は内外問わず低めを突ける部分はかなりの武器なので、ここは失わずにやっていけたら。

9/23(祝)、千葉県野球場では木更津総合が東総工業と2回戦を行なった。

ベンチスタートだった早川は味方打線が逆転に成功した直後の6回から登板した。

初回に2点先制され、打線のつながりが見えない中、何とか逆転に成功するやや重苦しい状況からの登板となったが、9回まで被安打2の無失点と圧巻の投球だった。

右足を高く上げ、そこから上半身の動きで緩急を作り、打者のタイミングを外すモーションが非常に利いていた。

球種のほとんどが直球であったが、くるとわかっていても手が出せない程、独自の緩急を作れていた。

特にセットポジションからのクイック(右足を上げない)でも緩急が作れていたのは本当に驚いた。

リリースまでの動きに力みがなく、それでいて打者の手元まで伸びてくる直球はモーションの緩急との抱き合わせでかなりの威力を放っていた。

また強烈なピッチャーゴロを難なく捌いてアウトにした部分を見ると、内野手としても高い適性があるように感じる。打撃もなかなかのものを持っていた。

課題といえる課題は…、もう少し打者の内角を厳しく攻める姿勢が見たかったかなとは思う。

それもかなり無理やりひねり出したものなので、現時点でこのパフォーマンスが常に出せたら、攻略は難しいのではないか。

といった具合に千葉県北東部出身の2人の投球を十分に楽しませてもらった。

ここから彼らのルーツを知るには材料が足りなすぎる感はあるが、大局的なところは見ることはできた。

2人ともに直球に大きな自信を持っていること、僅差のリードやピンチの状態で自分の最大値をしっかり出せていたこと。

このあたりが共通していたように思える。

辛勝とはいっても両者ともにやや格下相手での投球だった。

今後勝ち上がっていくにつれ、相手もどんどん強くなっていく。

その時にどういう投球を見せるのか、次回からはその点を強く意識しながら見ていきたい。

#高校野球

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